仮想通貨を始める人が増えてきましたね。
私も2022年6月から仮想通貨を始めています。
当時話題だったSTEPNをきっかけに参入し大赤字を出した一人ですね。笑
仮想通貨を始め、投資には必ずリスクがつきまといます。
ただリスクにも2種類あり、避けられるリスクと避けられないリスクがあるんですね。
今回は「避けられるリスクについて」の解説です。
- 投資はしたことないけど仮想通貨に興味がある
- 仮想通貨に興味あるけど何だか怖くて躊躇している
- 始ようと思っているけどまず何に気を付けたらいいか知りたい
- 知り合いが始めて自分も誘われたけど本当に大丈夫か不安
仮想通貨を既に始めている初心者の方も、再確認の意味でもぜひ最後まで読んでみてください。
もし該当しているものがあれば、今すぐやめましょう。
はじめに
さて、本題に入る前に少し質問したいと思います。
仮想通貨を始める上でリスク回避の意味でもとても大切な事なので、少しだけお付き合いください。
つい先日の事です。
大学卒業したてくらいの青年が私に仮想通貨の話をしてきました。
どうやら最近始めたのだそう。
彼が言うには…
- 行きつけのBARのマスターが仮想通貨に詳しい
- LUNA(仮想通貨の名前)が激アツで今はチャンスらしい
- 最高で800倍になるかも
- マスターに勧められて1,000円だけ始めてみる事にした
私は彼に質問しました。
どこの取引所で始めたの?
彼の答えはこうです。
わかりません。
マスターに預けたので。
さて、あなたは彼のこの言葉に何を思ったでしょうか。
そして彼の行動の中に隠れている危険な落とし穴はいくつあるでしょうか。
そしてあなたならどう行動するでしょうか。
「何がダメなの?」と思ったあなたは超危険です。
私はこの彼の言葉にかなり衝撃を受け、同じように安易に始める人が増えない為にもこの記事を書く事にしました。
そういう人ほどサイトで調べたりしないんですけどね。泣
もしあなたのお子様や友人、親戚に同じような方がいたらぜひ教えてあげてください。
それでは本題へいきましょう。
結論から言うと、仮想通貨を始める前に最低限知っておくべき事はこの5つ。
- 自己責任
- 税金
- 情報命
- 自分で調べる
- 余剰金でやる
それではひとつずつ解説していきます。
➀ 自己責任
まず大前提として、仮想通貨を含め投資は自己責任です。
これは基本中の基本です。
投資をしている方なら誰もがこれを理解してから始めていると思います。
自己責任と言うのは、取引所選びからコイン選び、その運用(売買の判断)も全て自分ですると言う事です。
人の話を参考にするのはOKですが、最後に決めて行動するのは全てあなたでなくてはいけません。
理由は3つ。
- 詐欺被害にあう確率があがる
- 借金地獄になる可能性がある
- 人間関係が壊れる
理由1 詐欺被害にあう確率があがる
少し前にTKOの木本さんがニュースになったのはご存じでしょうか。
概要
- 知人に投資話をもちかけられる
- 利益が出たので周りの芸能人にも「良い投資話がある」と声をかける
- 声をかけて集めたお金は知人に渡して運用してもらっていた
- 突然、その知人と連絡がつかなくなった
- 集めたお金も知人と共に消えた
- 被害総額7億円とも言われる
当時のニュースはこちら
自分で運用しないばかりか、本来なら被害者であるはずの木本さんが加害者になってしまった最悪のパターンです。
こういった詐欺トラブルは思っている以上に多く発生しています。
自分で運用せずにお金を渡すとこういった詐欺トラブルに巻き込まれる可能背が高くなります。
逆も同様でお金を預かって自分が運用するのも、トラブルに巻き込まれるだけなので絶対にやめましょう。
本当にあなたの為に仮想通貨を勧めるなら、まず基本中の基本である投資マナーを無視するはずがありません。
正しく投資を学び資産を増やしている人は、自己責任でやらない投資がどれ程危険かをよく知っています。
仮想通貨に詳しいYouTuberの動画やブログを見てみてください。
必ずと言っていいほど皆さん口を揃えて「投資は自己責任です」と言っています。
本当に投資に詳しい人は、お金を預かるなんて事は絶対に言わないと覚えておきましょう。
理由2 借金地獄になる可能性がある
これも詐欺トラブルでよくある手口です。
最初は言葉巧みに儲かると言って少額だけ預かります。
そして利益が出たと言って利益分だけ渡します。
原資を増やせばもっと儲かるからと言って少しづつ追加投資させていくんです。
これを何度も繰り返す事で信用を勝ち取り、取れるだけお金を搾り取っていきます。
最後は「今しかチャンスはない」と焦らせ、手元にないなら安い金利で借りれる所がある、増えればすぐ返せる額だと言って借金させます。
その後連絡がつかなくなると言う訳です。
あなたの元に残るのは借金だけです。
これだけ聞くと「そんなの怪しいに決まってる」と思うかもしれません。
でもその話をしてきたのが仲の良い友人で、その友人もやっていると言われたらどうでしょう。
もちろん友人もこの時点で詐欺の被害者な訳ですが友人もまだ気づいていません。
相手は騙すプロです。
信用を勝ち取る話し方や信頼関係を築く方法なんて熟知しているんです。
実際にそういった手口で騙された若者が借金に絶望し自殺してしまう事案も実際におこっています。
お金を預ける事が入り口になるので、例え仲の良い友人からの話であっても絶対に渡してはいけません。
理由3 人間関係が壊れる
当然ですが金銭トラブルに発展した場合、人間関係は破綻します。
お金だけを預けて増えた利益をもらう。
これってつまり木の種だけ渡して成長した実の美味しい部分だけをもらうという事ですよね。
でもあなたは実際、木にいくつ実がなったのか知っていますか?
それは一番おいしい時期に収穫されている実なのでしょうか?
その実は本当にあなたが渡した種から収穫されたものなんでしょうか?
今その木はどこに植えられているのでしょうか?
少し想像してみてください。
あなたは友人Aに激アツコインがあると言われ10,000円を渡し、全ての運用を彼にまかせたとします。
同時期に別の友人Bが同じ激アツコインを10,000円分購入しました。そして彼は自分で運用を始めました。
同じタイミング、同じ資金、同じコインであなたと友人Bは投資を開始した訳です。
数か月後、友人Aから「10,000円が2.5倍に増えたよ!」と言われ25,000円を受け取りました。
しかし同日、友人Bから「買ってよかったよな!俺50,000円になったよ!」と言われました。
友人Bの言葉を聞いてあなたは何を思うでしょうか?
どうして自分だけ2.5倍にしかなっていないんだろう?と思いませんか?
実際に友人Aが嘘をついていなくても、こういった誤差はあり得ない話ではありません。
仮想通貨は株よりも価格変動が大きく、ものの数秒で価格が高騰したり大暴落する事も普通にあり得るからです。
それでもあなたは今まで通り彼を信用できますか?
一度わいてしまった不信感はそう簡単に取り除く事はできません。
親切心が人間関係を破綻させてしまうなんて悲しい結末です。
他人に任せたり、逆に自分が預かって運用すると、それ以上に大きな代償を払う事になるのはあなたです。
➁ 税金
仮想通貨の運用は株式投資と同じく副業扱いです。
仮想通貨を運用して発生した利益には当然税金が発生します。
税金の課税対象になるかどうかは、働き方や環境によって違うので必ず事前に確認しましょう。
今回は仮想通貨を始める前に知っておくべきポイントだけ解説します。
累進課税
仮想通貨で得た利益は現時点では雑所得に分類されます。
雑所得は給与所得や事業所得と合算し、その合計所得で税率が変わります。
累進課税なので、利益が大きくなればなるほど税負担は大きくなります。
税率は最小で5%、最大で45%の7段階に分けて設定されています。
住民税を含めると最大で55%になります。
総収入から経費をひいて残った額の事です。
税金が発生するタイミングを知っておく
仮想通貨は個人で購入し所持しているだけでは税金は発生しません。
*法人の場合は所持しているだけでも決算時に含み益があれば税金は発生します。
購入したコインの価値は常に変動していて、所持しているだけでは価値が確定しないからです。
つまり利益も損益もまだ確定していない状態と言う事です。
逆に言えばコインを売却等して利益を確定させた時点で、その利益に対して税金が発生します。
ここで特に注意したいのが、利益確定の概念です。
購入したコインをを売却し現金に換えた時だけでなく、増えたコインを別のコインに換えた場合でも利益確定と判断されます。
どういう事か具体例でみてみましょう。
10万円でAコインを購入 ⇨ Aコインが100万円分の価値になった
100万円分のAコインを全てBコインに交換
そのままBコイン100万円分を所持
この場合、AコインをBコインに交換したものの現金化していないので手元に現金はありません。
しかしAコインの価格が10倍になりBコインに換えた時点でAコインの利益は確定した事になります。
つまりこの時点で100万円ー10万円で90万円が利益とみなされ、そこから必要経費をひいた分が課税対象になる訳です。
数年前には、それを知らずに申告をしなかった人が大勢いました。
税務調査で明らかとなり、支払うべき税金だけでなく多額の追徴課税も払う事になった訳です。
これが少額ならまだ貯金等で支払えるかもしれませんが、高額になるとそう簡単にもいきません。
税金は自己破産など債務整理をしても免除にはならないので注意が必要です。
問題になった事もあり今ではそれを知らない人は少なくなってきていますが、仮想通貨が浸透し安易に始める人が増えてきた事でまだまだ知らない人がいるのも事実です。
また仮想通貨の成長スピードが速く、法整備が追いついていない事もひとつの要因になっています。
O君は仮想通貨を始め、運よく購入したコインが大高騰し1億円を手に入れました。
O君は1億円の半分5,000万円を売却し現金化しました。
残りの5,000万円は別のコインに換えて保有する事にしました。
うかれたO君は現金化した5,000万円を豪遊してほぼ使ってしまいました。
翌年、税務調査が入り無申告として追徴課税も払うよう命じられたO君は、慌てて保有していたコインの価格を確認しました。
しかし残念ながら暴落しており、現金化しても1,000万円ほどしかありません。
仮想通貨の利益だけで単純計算しても税金は約5,500万円です。
それに追徴課税を合わせるとざっくり計算しても6,000万円はくだらないでしょう。
O君は多額の借金を背負う事になってしまいました。
O君のようにならない為にも、きちんと税金については理解しておきましょう。
仮想通貨の税金計算はかなり複雑です。
不安な場合は仮想通貨に詳しい税理士に相談するか、仮想通貨の自動計算ツールなどを利用しましょう。

20万円以下なら申告しなくてもいい
仮想通貨の利益が年間20万円以下なら申告しなくてもいいと書いてある記事なども時々見かけますが、正確に言うと少し違います。
利益が20万円以下なら申告しなくて良いというのは、仮想通貨の利益だけを指しているのではなく雑所得の合計を指します。
先述した通り仮想通貨で出た利益は雑所得に分類されます。
雑所得の利益が仮想通貨以外にもある場合はその合計で判断する必要があります。
確定申告をした事がない方は少しわかりにくいかもしれません。
全て該当する方は、仮想通貨の利益が年間20万円以下なら申告しなくてOK
- 給与をもらっている
- 本業のみで副業収入は全くない
- 会社で年末調整をしている
注意しないといけない方
- 本業が給与で副業も給与でもらっている
- 仮想通貨以外にも雑所得に分類される収入がある
上記以外だと学生や主婦などは33万円以下で申告が必要になります。
また20万円以下でも住民税は申告の必要があるので注意しましょう。
所得の区分については国税庁のホームページで確認できます。
➂ 情報命
仮想通貨を始めた時、先輩投資家たちに言われたのが「仮想通貨は情報命」と言う言葉でした。
株より値動きが激しい仮想通貨は、投資のプロでも読むのが難しいそうです。
しかし、最新情報を入手する事である程度の先読みは可能だったりします。
私のSTEPNがまさしくそうでした。
STEPNが面白そうだと思った私はまず情報収集をしました。
でも情報収集したのは安全性や始め方、どうやってSTEPNで資産を増やすかだけでした。
さぁ参入だ!とワクワクして始めた直後に暴落したのです。
理由はSTEPNのゲーム内ルール変更や中国規制などでした。
これは始めてから知る事になるのですが、よくよく調べたら事前に入手できた情報でした。
知っていれば参入時期をずらす判断もできたのです。
私のような失敗をしないように、信頼できるサイトや知人、YouTube、Twitterなど情報収集は必ずしましょう。
④ 自分で調べる
これは鉄則です。
激アツコインがある!と言われて飛びつく事は絶対にやめましょう。
あの人が買っていたから買う…と言うのも良くありません。
価格高騰すると期待されるコインにはそれなりの理由が必ずあります。
どんなに良い話でもまずは自分で調べてその情報の真偽を確かめる事です。
中には情報操作されているものも少なからずあります。
仮想通貨の価格は需要と供給で成り立っています。
買いたい人が増えれば価格は上がり、逆に売りたい人が増えれば価格は下がります。
コインの価格が下がってきた時に、ポジティブトークを発信する事でコインを買う人を増やし価格上昇を狙う人たちもいます。
真偽を見極めて必要ない情報にふりまわされないようにする事も大切です。
最低限調べるべきポイント
- 仮想通貨の発行元・発行者
- 提携している会社
- 協賛会社
- 資金調達方法
- どんな目的で作られたか
- ロードマップ
- 将来性
- 公式サイト
何度も情報収集する事で調べる力も身につき、資産を守る術にも成り得ます。
周りの意見に惑わされる事なく自分で調べ、メリットとデメリットを納得した上で期待できると思ったコインを購入しましょう。
5 余剰金でやる
これも大前提の話ですが、仮想通貨は余剰金でやるようにしましょう。
100%利益が出ると保障された仮想通貨は絶対に存在しません。
生活費ギリギリであったり、ましてや借金してまでやるなど論外です。
仮想通貨に投資した資金が万が一全額なくなっても、生活は確保できる範囲でやりましょう。
余剰金とは
本来は経理上で使用される事が多い言葉ですが、ここで言う余剰金とは「余ったお金」を指します。
つまり失っても生活になんら支障はなく、急な出費や転職等にも対応できるだけの資金を除いても余っているお金の事です。
貯金から投資する場合は全額は避けましょう。
貯金がない場合はまずは貯金をしてから仮想通貨の資金を捻出する事をおすすめします。
仮想通貨にあてる資金があるなら貯金もできるはずです。
投資は余裕を持ってやりましょう。
借金しない
借金してまで仮想通貨に投資をしても、すぐに良い結果が出るとは限りません。
利益として現金化するまでにはある程度の時間を要します。
多少の利益なら短期でも十分狙えますが、初心者が短期で一攫千金を狙うのはよほどの条件が揃うか運が強いかでしょう。
そもそもの原資が大きくても利益は大きくなりますが、借金してまでやるにはリスクが大きすぎます。
資産を増やしたいのにその為に利息を払い続けるなんて、そんなバカげた話があるでしょうか。
絶対に借金で投資はしないようにしましょう。
クレジットカードで購入できる取引所もたくさんあり便利ですが、クレカも借金の一種です。
お金の管理やクレカ管理が苦手な人は使いすぎる可能性があるので、おすすめしません。
万が一使いすぎてしまった場合、利益が出るまでクレカ返済を待ってくれるはずもありませんから、苦手だと自覚している人は現金で取引しましょう。
冷静に
仮想通貨を余剰金でやるには精神衛生上の理由もあります。
仮想通貨の取引は一時的な感情や目先だけに左右されては、タイミングの正しい判断ができません。
資金に余裕がないとイライラしたり焦ったりして、目先の美味しい話や価格に飛びついたりする恐れがあります。
冷静に判断できなければ勝率はかなり低くなるでしょう。
酷くなるとあなたの人間関係を壊したり、信頼を失う事にもなりかねません。
大きな代償を払う前に、常に余裕をもった資金で運用するようにしましょう。
まとめ
仮想通貨を始める前に基本ともいえる最低限のポイントについて解説しました。
少し難しい話もあったので大事なポイントだけ最後にもう一度おさえておきましょう。
- 投資は自己責任
➀友人でも他人にお金を預けない
➁詐欺トラブルに注意しよう
➂他人に運用をまかせると人間関係の破綻や信頼を失う可能性があるよ - 税金
➀仮想通貨で出た利益には税金がかかる
➁自分がどんな時に課税対象になるのか確認しておこう
➂現金化せず仮想通貨同士を交換しても利益があれば課税対象になる
④不安な場合は税理士や自動計算ツールを使おう - 情報命
➀大損しない為にも情報収集はしっかりやろう
➁取引のタイミングは情報命 - 自分で調べる
➀一部の情報だけで安易に購入しない
➁自分でしっかり調べる
➂調べた上で本当に期待できると思えたものを選ぼう
④情報操作のポジティブトークに騙されない
⑤調べる力や判断力を養おう - 余剰金でやる
➀生活に支障がない範囲でやる
➁貯金は全額投資しない
➂借金しない
④クレカ管理が苦手な人は現金で取引しよう
いかがだったでしょうか?
もしあなたの周りにひとつでも該当している人がいたら、ぜひ教えてあげてください。
仮想通貨は避けられるリスクと避けられないリスクがあります。
きちんと理解して始めれば、避けられるリスクも実際にあるのです。
注意喚起ばかりしてしまったので、仮想通貨が嫌になってしまったでしょうか?笑
私はSTEPNで失敗しましたが、今は他の仮想通貨も何種類か購入し続け保持しています。
現時点ではそのほとんどに含み益を出しています。
大きな利益は早ければ2~3年、遅くても5年後くらいかなぁと予想中。
わくわくしながら情報収集をしつつ投資を続けています。笑
仮想通貨は奥が深いので知れば知るほど面白いし楽しいのですが、始める方は運用マナーにはくれぐれも気を付けて楽しく運用しましょうね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。